賞金の5割近くが税金として徴収される一口馬主の税制面をまとめました。

利益が所得になるためかかる税金

一口馬主で得た利益は雑所得になるため、確定申告をして利益に対する住民税・所得税などの税金を支払わないといけません。
なお、大半のケースで支払われる配当は既に源泉徴収がされているため、確定申告することで天引きされた税金の一部が戻ってくる流れになります。
利益や経費の計算は1頭の出資馬単位で行われるため、税金対策で新しい馬の出資する方法は通用しません(事業所得を除く)

 

一口馬主の税金

払わなくてはならない税金
一口馬主は当初に出資したお金の元を取るまでは税金のかからない「出資返戻金」として分配される仕組みです。
そして出資金を超えるリターンが出てからは利益に相当する利益分配金として支払われ、そこからクラブの月会費や維持費による経費を差し引いた部分に対して税金がかかります。
得た利益は給与所得などと合算した総所得で税率が決まる総合課税として税金が発生します。

全体の流れはシンプルですが、一口馬主の税金にはいくつかの注意点や疑問を抱くポイントがあり、正しく理解していないと損することが多いので注意しましょう。

 

源泉徴収が何度も引かれている

源泉徴収が引かれたことで落ち込む女性
一口馬主に分配されるお金は、出資返戻金は源泉徴収なし、利益分配金は源泉徴収が行われています。
ただし、これはあくまでもクラブと出資者間の話で、競馬の施行者(中央競馬会)から一口馬主にお金が渡るまでに何度も源泉徴収されています。
なお、一般的なクラブは馬の管理をするクラブ法人と会員に対して一口馬主の募集と分配を行う愛馬会法人の2種類に分かれていることが多いです。
その結果、以下の流れで3回に渡って源泉徴収をされている場合があります。

  • JRA→クラブ法人(1回目:約10%)
  • クラブ法人→愛馬会法人(2回目:約20%)
  • 愛馬会法人→会員(3回目:約20%)

一口馬主になって初めての分配金を受け取る時は、計算していた金額よりも入金額が少なくてガッカリされる方が多いです。
源泉徴収は税金を前払いする制度なので、確定申告を行えば払いすぎた源泉徴収は戻ってきます。
ただし、会員が確定申告して戻ってくるのは、愛馬会法人から差し引かれる源泉徴収3回目の部分のみです。
つまり、税制面を見れば一口馬主は非常に不利な立場にあり、出資返戻金であっても1回目、2回目の源泉徴収で事実上は税金を取られていることになります。

 

経費と事業所得

税申告が必要
一口馬主が経費として認められるのは、クラブへの会費や維持費、保険金などクラブ側に支払うお金のみです。
利益が出ていることを理由に新しい馬に出資しても経費にはできず、1頭単位で利益計算が行われます。
なお、雑所得ではなく事業所得として税申告できれば、経費の面などで税制面が有利になります。
通常の馬主の場合、基本的に5頭以上保有している場合に事業所得が認められるため、一口馬主も相応の規模を保有すれば事業所得として認められる可能性があります。

 

>>維持費の内訳って?目安や内容を解説!

 

なお、一口馬主の多くは1頭に対して全体の10%までしか出資できない上限が定められています。
そのため、上限の10%相当になる口数まで出資した馬が50頭いれば、事業所得として認められる計算です。

事業所得は通常の馬主でも規模が大きい人でないと認められないものなので、一口馬主が現実的に目指せる基準ではありません。